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台形ねじ切り めねじの方

台形ねじ切り めねじの方
  • 例えば、この画像の比較的大きな「ボール」(鉢)の金型を18年位前に制作したのですが、振りがカタログデータ内でも重量のほうが6尺旋盤では明らかにオーバーワーク(汗
    旋盤の回転数は次の日から、最高速まで上がらなくなりました(汗

名称 台形ねじ切り めねじの方
今度は「めねじ」の制作です

(画像クリックですべての画像が拡大できます)



まず外面の方を仕上げます。

旋盤という機械は、「へら絞り屋」の業界では状態の良い機械であれば、1流メーカーも3流メーカーも

関係ありません。ピッタリ寸法公差に入った製品ができます。ですから津田の旋盤でも全く問題ありません



でも、操作性、人間工学の見地での機械のアタリ、ハズレは左右するので機械のローテーションは慎重に考えないとなりません(だから津田ぢゃ、ダメなんです)

また、万能旋盤も存在しないので、複数の汎用旋盤を一式持っていないと、外注に頼らずほぼ99.9999パーセント自社制作をすることが不可能になります。

・・・というワケで、複数の旋盤を装備しています

この業界で必要とする内容の旋盤は、6尺旋盤タイプでは、とにかく「振りが大きな機械」この場合の振りとは6尺で750φ~1000φ位を指します。

この場合の大きな振りのカタログデーターは実際に750φの鉄塊を切削するものではなく、その範囲内の「絞り加工品」を切削(チリ切り)するための振りなのです

この手の旋盤の能力は高々、5~7馬力しかないので、例えば800φで厚みが300ミリのワークなどを回したら、負荷がかかりすぎておかしくなります

インバーター制御にして起動時をゆっくり回るようにすれば、イケないこともありませんが(いや、たぶんイケル!)何割増しかで電気代もかかりますし(お金が溶けるんです 無意味に)それだったら

15~20馬力のモーターがついた旋盤で切削したほうが、同じ「電気を喰う作業」でもスマートになります。   (ウチの)偉い人にはソレがわからんのです!

ちょっと前まで、住まいの下が工場の今よりも狭い工場で仕事をしていました。その時は「大は小を兼ねる」ということで、止むを得ず振りがカタログデータ上1000の旋盤ですべての金型を作っていたのですが

当然、無理な回転をさせることがしばしあって、理屈はわかりませんがVベルトを交換しても回転数が3割程低下してしまい最高回転が450rpmまでしか上がらず・・・

この業界での金型製作は、おそらく世界一級の会社も、ウチのような、オバチャンが(いえ、私は男ですが)趣味でやっているような会社でも、制作に占める割合は400φ以下のものが高いものになります

(金型製作の月産の割合で)800~3000φの金型が40パーセントを超えるとか60パーセントを占めるなんてことはおそらくありません。(井の中の蛙なので、根拠は・・・)

450回転では割と小ぶりの金型を製作するのは工夫と無意味な時間を必要とし・・・とにかく大変でした。当時もサブマシンで4.5尺も所有していたのですが、絞りものを削るには良いものの、金型切削の信頼性が・・・

以上の理由で「切り落としのない6尺旋盤」は振れても450~500φなので、この業界で使用する6尺と同じだけ場所をとって何もできないということになってしまうので、好まれない傾向にあります

400φ以下の小さな金型を作るぶんには、さほど問題はありませんが400φ以下の小さな絞り加工品をチリ切(切削加工)するには、「切削~バリ取り~取り外し~」この一連の連続作業が非常に辛く(定石では4.5尺で削る)何より仕事が、遅くなるわけです(100個、200個、1000個・・・と数が増えれば増えるほど)

まず、毎回の左右の移動(体を毎回毎回、左右にちょくちょく移動しなければならない)が激しく、仕事が遅くなるので、小物は、小さい旋盤で削るのが定石になってくるのです

で、次に必要になってくる旋盤が6尺旋盤より大きくて、正面旋盤より小型の(何と表現するのか知りませんが)大きな旋盤・・・。おそらく、比較的大物の絞り加工品はこれで普通チリ切りしていると思いますが、小規模工場では、便利ではあるものの、めったに使うことのない・・・場所だけをとる・・機械。

以上の理由で、大は小を兼ねるということで、この手の機械の仕事は家内製小規模工場に限っては、正面旋盤を装備し使用するのが定石になります

機械が大きいので金型の切削は、刃先が見えませんし、絞り加工品のチリ切りは1個、1個の出し入れを、いちいち機械の上にのぼって、脱着しなければならないので大変というより時間と人手がかかるのが難点です(普通、1人でできる仕事も2人でないとできなくなります)

あとは、主軸(シャフト)が作れる長尺旋盤と、中空旋盤(可能であれば300~600φ中空だと助かります)、小物切削用の4.5尺、ペンチレース(←なくても良い)が必要になります

これだけで、工場内の敷地をかなり占めることになってしまうので閉口します。もしも、万能旋盤が存在すれば2~3台設置するだけで済むので、ほかの設備を余計に置くことができるのですが・・・

 

またまた、長くなってしまいましたが、いろいろな種類の旋盤を装備していると、それを見た人から旋盤加工の仕事を頼まれることがあります

「自分、旋盤屋さんじゃないから・・・自信ないし・・」と断るのですが「君ならできる!!」とかおだてられて(おだてられてもない知識は無いのですが・・)シャフトの制作等をするようになります

で、シャフトですので当然「H交差」の指定などが出てきます。絞り屋さんでは、まずお目にかからない指定ですので、そこから勉強しなければならない必要に迫られます

以上のような理由で画像のマイクロで測っている部分の交差などは、現合(図面なしでの制作)でも自然に、指定寸法交差を考えることができるようになりました

以前の私だったら、現物をノギスで測って、それをもとに相手のはまる穴より「ノギスだけでやや小さめに作る」で終わりにしていたと思います

そうなると交差から大きく外れて「百分の2~5」位マイナス気味になっちゃうワケですね。あ、あぶなかった・・

「ココア色の瞳にキュンとなってごまかしたんだ」(←つまり、許容範囲の誤差を超えるとフッレッチング摩耗(ココア色)してしまうということ)

 

なんでも、経験だ!ということでしょうか!!

 

 

 

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